ゲームセンター等, パチンコ店, 風俗営業(遊技場営業)

風俗営業4号と5号の違い

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4号営業と5号営業は、そこで使用される機械や営業形態に似ている部分があるので、これの区別について誤解されることが多いようです。

4号営業は
「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業(法2条1項4号抜粋)」
であるのに対し、5号営業は
「遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗・・・(法2条1項5号抜粋)」
とあります。

どこが違うかと言いますと、4号では
<客に行わせる遊技方法が射幸心をそそるおそれがあるかどうか>
という点に注目していますが、5号では、
<その店舗に置いてある遊技設備が「遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれ」があるかどうか>
に注目しています。
7号では<遊技方法>について、8号では<遊技設備>について語っています。

要するに、遊技方法が射幸心をそそるおそれがあるのなら4号となります。射幸心をそそるおそれのある遊技は「大人の遊び」であって、子供が立ち入ってはよろしくないから<18歳未満立ち入り禁止>となります。
「そそるおそれ」と言っていますから、少しでも射幸心をそそりそうな部分があれば、それは7号に該当するのだということです。

5号の場合では、まったく射幸心をそそるつもりはないけれど、でもその遊技設備を利用すれば「射幸心をそそるおそれのある遊技」をさせる営業に転換できる、そういう遊技設備を設置するなら8号営業の許可が必要ですよ、という意味になります。
さらに括弧書きで、(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)とあります。8号に該当する遊技機かどうかをいちいち判別するのは難しいし、線引きがあいまいですから、規則で限定することにしました。

こうしてみると、5号営業とは一切射幸心をそそらないという前提の営業であるということです。もし射幸心をそそるなら、それは大人の遊びであって、4号営業の許可が必要で、子供は立ち入りできません。
それならUFOキャッチャーのようなゲーム機(クレーン式遊技機)の場合は景品が目当ての遊技だから射幸心をそそるじゃないか、でもゲーセンに置いてあるじゃないかと疑問に思われるかもしれません。
クレーン式は目当ての賞品を遊技として獲得するゲームです。これは射的や輪投げと基本的によく似ていますが、射的と輪投げは遊技の結果として客が賞品を選ぶことができることができます。遊技を終えた後で賞品を選択できるということは、高い遊技結果を出せば<より高価なものが手に入る>ということになります。これは射幸心をそそるおそれがあるので、7号営業に該当することになります。
よって、もしクレーン式ゲーム後において、遊技結果に応じて客が賞品を選択できるのであれば7号営業に該当とするのが妥当かと思います。
しかしクレーン式ゲーム機では、客がゲーム機内の特定の物品を選んで獲得する行為を楽しむ遊技であって、いわゆる「賞品交換」が行われないので、その賞品が小額であることをもって8号営業に該当すると考えられているように思います。

警察庁の解釈基準としてゲームセンターにおけるクレーン式ゲーム機の賞品が「おおむね800円以下のものであれば提供」しても構わないということになっています。
この解釈を拡大して、800円以下のものならどんな方法で提供しても違法ではない、という間違った解釈をされることがありますが、ゲームセンターでは客が遊技によって直接獲得できた物品しか提供できません。つまり、番号をふった札を客に獲得させて、その札と物品を交換するといった方法はゲームセンターでは行えないということです。

ゲームセンターは子供が出入できるという意味では、風俗営業の中では特殊な位置づけになっています。少年非行の防止の意味もあって、昭和59年の法改正で追加された営業です。
ほかの風俗営業では、18歳未満の立入はできないのです。だからゲームセンターでの賞品提供はできないのが原則であって、クレーン式ゲーム機のような特殊なゲーム機のみは、遊技で獲得される賞品価格がおおむね800円以下なら問題にしないという取扱になっているだけなのです。

*平成28年6月23日をもって、風俗営業の第7号は第4号に、第8号は第5号へと変更されました。