作戦名はウルチ

朝鮮半島有事に備えた米韓合同演習の名称「ウルチ」。
これは高句麗の名将「乙支(ウルチ)文徳」にちなんだ名です。

西暦612年、隋の二度目の高句麗遠征の際、補給不足に悩んでいた隋軍と講話し、中国軍が撤退を開始して油断したところを攻撃し勝利したという英雄です。

30万の隋軍はほとんど壊滅したとされます。

だまし討ちに近い方法とは言え、大軍を破った英雄ですが、一つ問題なのは高句麗は中国と朝鮮、どちらに属するのかということ。

中国政府は高句麗を中国の地方政権と主張しています。
つまり、朝鮮北部を領土に加える意図があったとしてもおかしくない。

一方で韓国政府は高句麗を自国の歴史の一部と言います。
高句麗は1世紀頃にはあったようで、唐に滅ぼされるまで600年ほど続きましたが、最後の首都は平壌、つまり現在の北朝鮮でした。

とすると、乙支文徳は朝鮮に攻めてきた中国軍を撃退した英雄なのですね。
そして、米韓合同演習の名がウルチですから、これは中国との戦争を念頭に置いているという意味でしょうか。

最近の半島情勢では北朝鮮ばかりが目立っていますが、本命は中国だったりしませんでしょうか。。
だって、半島周辺におけるミサイル防衛システムの整備は結果として中国の軍拡に対抗することになります。

中国との緊張を避けながら防衛システムを配備するには何か大義名分が必要です。
そして、防衛システムを売って儲かるのは米国の企業。買うのは日本政府。

トランプ大統領はしたたかなビジネスマンです。
そういう図式で見ると、ニュースがまた違って見えてきます。

6世紀初頭の隋帝国は東アジアへの領土拡張を目論んでおり、聖徳太子が遣隋使を送ったのは国防上の目的もあったと思います。
ウルチに負けた隋帝国は、その6年後に滅亡しました。