Q&A, 性風俗特殊営業, 風営法の規制を受ける各種営業

電話異性紹介営業・出会い系喫茶営業・デートクラブ営業

電話異性紹介営業とは

風営法は電話異性紹介営業を規制しています。

この営業を法令用語で説明するとわかりにくいので、誤解を恐れず身近な言葉に置き換えますと、

<一時的に性的好奇心を満たしたい客に、面識のない異性を、電話等を通じて紹介する営業>

そしてこの営業は、客が来店するかどうかで、次のように店舗型と無店舗型に分かれます。

  • 店舗型電話異性紹介営業→ 来店中の客に電話等を通じて紹介
  • 無店舗型電話異性紹介営業→ 店舗がないので、店外の客に電話等を通じて紹介

電話異性紹介営業は性風俗関連特殊営業の一種です。

営業の定義を図説したPDF資料を警察庁が作成していました。

https://www.npa.go.jp/safetylife/kankyo/mutenpo.pdf

 


出会い系喫茶営業

とても近い営業形態として「出会い系喫茶営業」があります。

  • 一時の性的好奇心を満たしたい客に
  • 面識のない異性を

の部分では電話異性紹介営業と同じですが、紹介の方法が<電話等を通じて>ではなく、

  • 当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐ

又は

  • 当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供する

の、いずれかの方法で紹介する場合が出会い系喫茶営業です。

つまり、面会の機会を異性に取り次ぐ方法が、電話等を通じてか、直接言葉をかけてか、の違いがありますが、出会い系喫茶営業であるためには、単に言葉をかけるだけでなく、異性の姿や画像を見せることや、店舗内の個室等で面会させるという要件もついています。

風営法施行令第五条

法第二条第六項第六号の政令で定める営業は、店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業(当該異性が当該営業に従事する者である場合におけるものを含み、同項第一号又は第二号に該当するものを除く。)とする。

 


風営法にもとづいて公安委員会に届け出が必要

電話異性紹介営業、又は、出会い系喫茶営業を行おうとするときは、あらかじめ公安委員会(警察)に開業の届け出をしなければなりません。

店舗型電話異性紹介営業と出会い系喫茶営業の場合は、店舗所在地を管轄する警察に、無店舗型の場合は経営の拠点となる事務所所在地を管轄する警察に届け出します。

届け出をしないで営業を開始することは無届営業という風営法違反、つまり違法営業となります。

店舗型の電話異性紹介営業と出会い系喫茶営業は、店舗を設置できる地域について都道府県条例によって厳しく制限されていますが、無店舗型の場合は場所の制限がありません。

 


異性とのデートなら法律的には違法?

客が「一時の性的好奇心を満たすための交際」を希望していないならば風営法の規制を受けません。

最近は「レンタル彼女」が話題になっているようですが、客が異性とのデートを期待している場合はどうなのか。

実は、風営法の定義では、「一時の性的好奇心」という言葉を使っています。

つまり、結婚相手を探している人は、たとえ性的好奇心が内心に含まれていたとしても、「一時の」には該当しないということです。

「一時の性的好奇心を満たすための交際」という定義に「デートの申し込み」が含まれるかどうかについて、行政当局は次の解釈を定めています。

「一時の性的好奇心」とは、典型的には「あるときふと催した性的感情」という意味で、結婚あるいはこれに準ずる安定した関係を異性と築きたいとの真摯な動機に基づく性的感情を除く趣旨である。

すなわち、ここにいう「一時の」とは、期間の長短という量的なものではなく、当該営業を通じた交際の相手方が偶然居合わせた面識のない異性であるという質的な視点で捉えるものであるため、例えば、この種の交際が結果として長期化する場合があったとしても、「一時の性的好奇心を満たすための交際」と判断されることとなる。

なお、この場合の「交際」には、会話を含むものと規定されているが、これは「交際」に会話が含まれることを確認的に規定したものである。

 

「デート」の意味があいまいなので、「デートは?」という疑問に答えることは難しいですが、何かしら性的な対応を認める営業方法であると、風営法の規制を受ける恐れがあります。

身体を密着させる、宿泊する、ホテルに行く、といったことがサービスに含まれていると認識されていれば、一般的に「一時の性的好奇心」と言われやすいでしょう。

風営法の規制を受ける営業であるなら、公安委員会に開業の届け出を行い、風営法の遵守事項を守って営業することになります。

たとえば、無店舗型電話異性紹介営業では、次の行為が禁止されます。

一 十八歳未満の従業者を第二条第十項の規定によりその機会を提供する会話の当事者にすること。
二 十八歳未満の者からの第二条第十項に規定する会話の申込みを取り次ぎ、又は同項に規定する会話の申込みを十八歳未満の者に取り次ぐこと。
これらはいずれも性風俗関連特殊営業の一種であり、営業開始前に営業の許可を必要とする「風俗営業」とは分類上異なります。

運営者が定めたルールを無視して、従業員又は紹介者が一時的に性的好奇心に応じるなどの行為を行ったとしても、運営者がそういった行為を防止するために必要な措置を講じているのであれば、ただちに電話異性紹介営業などの営業にあたるとみなされるわけではありませんが、誤解を受ける恐れはありますね。

 


デートクラブ営業

東京都では条例の定めにより「デートクラブ営業」を規制しています。

デートクラブ営業の定義は次のとおりです。

客と他の異性の客との間における対価を伴う交際を仲介する営業(風営法第五条に規定する営業を除く。)をいう。

 

風営法では「一時の性的好奇心」が規制における重要なキーワードになりますが、東京都では「一時の性的好奇心」に関係なく、<有料で異性の交際相手になる人>を紹介する営業は規制対象となり、都内に営業所又は事務所を構える、又は都内で接触させるのであれば、公安委員会への届出義務があります。