風俗営業(接待等飲食店営業), 風俗営業(遊技場営業), 風営法の制度と手続, 風営法の歴史

風営法は風俗を維持しフーゾクを規制する法律

風営法とは

法令を理解するうえで、その目的を知っておくことはとても重要。

なぜなら、その法令はその目的の趣旨にそって解釈され、行使されるからです。

しかし、風営法の目的。意外とわかりにくいのですよ。

なぜなら、「風俗」という言葉がまぎらわしいからです。

風営法の第1条にはこう書いてあります。下線部分だけ見てください。

この法律は、善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため、風俗営業及び性風俗関連特殊営業等について、営業時間、営業区域等を制限し、及び年少者をこれらの営業所に立ち入らせること等を規制するとともに、風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進する等の措置を講ずることを目的とする。

風営法の主な目的は、「善良の風俗と清浄な風俗環境を保持」することにあります。

「風俗」は髪型や服装、身のこなしなど、普通の人の生活における行動の部分のことです。

「善良の風俗」ってなんでしょう。「善良」の反対は「不良」ですかね。

この世には否定されるべき「不良な風俗」があるわけです。

「清浄な風俗環境」とはなんでしょう。

「風俗環境」とは、人の行動そのものではなく、人を取り巻く生活環境のことです。

「清浄」とは仏教由来の言葉で、私欲や煩悩がない状態のこと。

つまり、「清浄な風俗環境」とは、私欲や煩悩のない生活環境、という意味になります。

風営法は、人の風俗が不良にならないようにし、生活環境が私欲や煩悩にまみれないようにするための法律だということです。

風営法は、このような目的のために風俗営業及び性風俗関連特殊営業を規制すると言っています。

ここでひとつ気にかかるのは、目的の最後の部分。

「風俗営業の健全化に資するため、その業務の適正化を促進する等の措置を講ずることを目的とする。」

健全化を行う対象は風俗営業だけであって、性風俗関連特殊営業に対しては健全化を考えていないのです。

なぜでしょう。

 


風俗営業とは?

風俗営業の法的位置づけは、「適正に営まれれば国民に憩いを与える営業」とされています。

接待する飲食店、遊技をさせる遊技場。

庶民生活の一面を支えている重要な営業なのです。

つまり、社会にとって必要なのだけど、誰でも自由に営業できてしまうと危ない。

だから、とりあえず風俗営業を原則禁止にして、そのうえで特定の人に許可を出そう。

ところが性風俗関連特殊営業は、社会にとって必要ではないし、健全な営業は期待できないから許可はしません。

かといって売春をしていない限りは取り締まりもできない。

と、こういう発想なのです。

「風俗」という言葉がまぎらわしいという話はこちら↓で述べています。

正しい「風俗」の使い方