9、 警察行政について


内務省   

 戦前の内務省は現在の総務省、国土交通省、警察庁を合わせたほどの権限を持っており、日本全国の民政の大部分に関わっていた強力な官庁でした。地方の警察行政は府県の警察部の管轄でしたが、当時の府県知事は内務省の下部組織として中央から派遣されており、地方警察行政は内務省警保局の統制を受けていました。
 明治維新は日本固有の風俗を否定する作業でもありました。民衆の風俗の中で、外国、特に欧米の文化価値に合わない風俗を欧米風に改めることが強制され、違式かい違条例など服装や生活様式の変更を義務付ける法令がつきづきと生まれました。娼妓規則や貸座敷規則などもこれに含まれます。警察はこれらの法令を民衆に徹底させ、文明国に相応しい人民を養成するという責務も負い、積極的に民衆の家庭生活に介入しました。
 たとえば戦前には警察が大掃除の指導をしていたと言います。介入と言えば、政府与党が選挙に介入する道具として内務省が警察を利用することがありました。公職選挙法違反を警察が率先して行っていたのです。野党を支援する人に対して恐喝や暴力を行い、警察の許可を受けている風俗営業者を私服で訪問して与党議員への投票を強要することもあったそうです。
 ただし、警視庁も内務省の言いなりばかりではなかったようで、娼妓自由廃業問題などで内務省と対立することがあって、警視庁の改革や格下げをしようとする動きが政府部内に幾度となく持ち上がりましたが不徹底に終わりました。戦後、内務省はGHQの指示で解体されました。







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 07/08/13 更新

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