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風営法についてやさしく解説

その他の飲食店営業<7>LINE

(2)深夜酒類提供飲食店営業

 深夜0時以降に酒類を提供する飲食店営業です。
 営業上の規制に関しては上記の「深夜における飲食店営業」の規制とほぼ同じで、さらに場所の制限と届出義務が課されています。
 深夜(0時以降日の出まで)に酒類提供飲食店を営業する場合は、営業所ごとに、その営業所を管轄する所轄警察署へ届出をしなければなりません。これは昭和34年の法改正で新設された規定です。
 深夜における酒類提供が風俗環境へ影響するおそれが大きいことなどを考慮して届出制にしたものと思われます。届出は営業開始10日前までに行います。
 営業開始届における提出書類は次のとおりです。

・営業開始届出書
・営業の方法
・営業所の平面図、求積図
・照明・音響設備図
・申請者の住民票(本籍地の記載のあるもの)
・申請者が法人の場合はさらに定款、登記事項証明書、役員全員の住民票(本籍の記載のあるもの)
・食品衛生法の許可証の写し
 ※食品衛生の許可証の写しは法律上の提出義務はありませんが、行政指導として提出を強く求められます。保健所の手続をすみやかに進めて許可証の交付後に風営法の届出をすることになるでしょう。
 ※手続き上の取扱は地域によって若干異なります。実務上は提出書類や書類の書き方等が全国的に統一されているとは限りませんのでご注意ください。


☆解説

・酒類提供飲食店とは、設備を設けて客に飲食させる営業のうち、バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業で、営業の常態として通常主食と認められる食事を提供して営むものを除いた営業のことです。この営業にあたるかどうかのポイントを以下に記載します。

・設備とは 〜 屋台等で単に立食をさせる営業は含まれないが、屋台等でも、卓やいす等を設けて客に飲食をさせるものを除く。 

・客に飲食させるとは 〜 単に調理をして飲食物を販売する仕出屋、弁当屋というを含まない。 

・他の営業と兼業しているかどうかは問わない。 

・営業の常態としての解釈について 
 ア、営業時間中、客に常に主食を提供している店であることを要し、例えば1週間のうち平日のみ主食を提供する店、一日のうち昼間のみ主食を提供している店等は、これに当たらない。
 イ、客が飲食している時間のうち大部分の時間は主食を提供していることを要し、例えば大半の時間は酒を飲ませているが、最後に茶漬けを出すような場合はこれにあたらない。
 ウ、「通常主食と認められる食事」とは、社会通念上主食と認められる食事をいい、米飯類、パン類(菓子パン類を除く)、めん類、ピザパイ、お好み焼き等がこれにあたる。
 
・酒類を提供して営むとは 〜 酒類(アルコール分1度以上)を客に提供して営むことをいい、提供する酒類の量の多寡を問わない。


◎深夜酒類提供飲食店営業の営業禁止地域
 都道府県条例で、この営業をすることができない地域を定めることができます。一般的に住居系の用途地域では営業が制限されています。
 
 ※神奈川県条例の場合 〜 住居専用地域及び住居地域(規則で定める地域を除く)においては、深夜において酒類提供飲食店を営んではならない(16条)

◎深夜酒類提供飲食店の開業後の変更届出の義務
 深夜酒類提供飲食店営業において以下の事項の変更があった場合は10日以内(法人の名称、住所、代表者の氏名の変更であれば20日以内)に変更届出をしなければなりません。

 ・氏名及び住所 (法人の場合はその名称及び住所並びに代表者の氏名)
 ・営業所の名称
 ・営業所の構造及び設備の概要

◎深夜酒類提供飲食店の廃止届出の義務
 営業を廃止した際には、廃止した日から10日以内に廃止届出書を提出してください。

◎深夜酒類提供飲食店と風俗営業2号(社交飲食店営業)の比較
 深夜酒類提供飲食店と風俗営業の社交飲食店を比較して説明することがよくあります。
 まず深夜酒類提供飲食店では客の接待ができません。接待をするには社交飲食店等の風俗営業許可が必要なのです。しかし風俗営業にはさまざまの制限があります。
 たとえば、風俗営業店は原則として深夜0時以降は営業できませんし、営業所内の構造基準や場所の基準、身分関係の要件などで厳しい基準があります。両方の兼業は認められていませんので、どちらかを選択することになります。
 同一の営業所で0時まで2号風俗営業で営業し、0時から深夜酒類提供飲食店を営業するという場合、つまり2号風俗営業許可申請をしつつ深夜酒類提供飲食店の開業届出をするといった方法は、時間外営業等の脱法行為を誘発するおそれがあるので、風俗営業の全ての客と接待従業者を帰らせ別会計にして営業するなどの措置を講じて、営業の継続性を完全に断つ場合に限って認められることがあります。
 脱法行為と受け取られやすいので、このような方法での営業は極力さけるように指導される傾向があります。真実に二つの営業を完全分離するのであれば結構ですが、合法を装うためにあえてこのような手続をすることは実益がないのでやめるべきです。




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