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お客さんからしばしば「風俗営業の名義を変更したいんですが」といった相談を受けることがあります。結婚して姓が変ったとか法人の商号が変ったということなら変更届出で充分ですが、名義を他人や他社に変えることはできません。 許可というものは原則として特定の営業所を経営する特定の人間または法人に出されるもので、許可名義の変更という概念がないのです。他人に営業を引き継がせる場合や、個人事業から法人事業に切り替える場合にも、新規で風俗営業許可申請をして改めて許可を取り直すことになります。
しかし新規許可の時点で許可が取れない場所になってしまった場合、たとえば隣のビルに病院ができてしまったような場合には新しい許可が得られません。もし風俗営業者が不幸にもお亡くなりになって、息子さんが営業を引き継ぐことになったとして、その営業所がすでに許可を取れない場所になってしまっていたら廃業せざるをえなくなってしまいます。
それではあまりに酷なので、風俗営業者(個人)が死亡し、その相続人が風俗営業を引きつぐ場合には、その相続の発生から60日以内に都道府県公安委員会に、営業を引き継ぐことの承認を申請し、承認を得ることが可能です。実際に申請がなされると、承認を受けるまで、または承認しない旨の通知を受けるまでの間に限り、相続人(承認の申請人)が風俗営業許可を受けているものとみなされます。
都道府県公安委員会から承認を受けると、被相続人の風俗営業者としての地位を引き継いだことを正式に認められたことになります。その際には遅滞無く風俗営業許可証の書き換え手続きを行ってください。許可証に記載されている名義人を相続人の名義に変えなければならないからです。
もし承認が得られなかったときには、すみやかに風俗営業許可証を都道府県公安委員会に返納しなければなりません。なお、風俗営業者の地位を承継しようとする者が人的欠格事由に該当する場合は原則として承認がおりませんが、相続人(申請人)が18歳未満の場合で、法定代理人に人的欠格事由が存在しないのであれば、当該18歳未満の申請人が「客の接待をしてはならない」という条件付きで承認を得られることがあります。
この規定における「相続人」には民法958条の3の特別縁故者は含まれないと解釈されています。民法964条の遺贈による受遺者、民法990条の包括受遺者も、ここでいう相続人に含まれないと解釈されています。 ところで、この手続では相続人が死亡した日から60日以内に申請しなければなりません。 申請において提出する書類は次のとおりです。 (但し、申請人が元々風俗営業者である場合等はこの限りではありません。) ・相続承認申請書 ・申請者の住民票 ・誓約書(人的欠格事由に該当しないことの) ・登記されていないことの証明書(成年被後見人又は被保佐人に該当しない旨の) ・身分証明書(本籍地の市区町村長が発行する) ・未成年者の場合は法定代理人に関する書面(詳細省略) ・申請人と被相続人との続柄を証明する書面(登記簿謄本等) ・申請者以外の相続人の氏名及び住所を記載した書面 ・申請者以外の相続人による当該申請についての同意書 ※申請手数料は1件のみの場合¥9,000円
60日以内にこれらの書類を整えて提出するのです。万一の際には準備は早めにとりかかることをお勧めします。なお、法人の場合はこの手続きを利用できません。店舗型性風俗については相続で営業者の地位の移転が承認される制度はありません。
法第七条 風俗営業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合においてその協議により当該風俗営業を承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下同じ。)が被相続人の営んでいた風俗営業を引き続き営もうとするときは、その相続人は、国家公安委員会規則で定めるところにより、被相続人の死亡後六十日以内に公安委員会に申請して、その承認を受けなければならない。
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相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした風俗営業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
3 第四条第一項の規定は、第一項の承認の申請をした相続人について準用する。 4
第一項の承認を受けた相続人は、被相続人に係る風俗営業者の地位を承継する。 5
第一項の承認の申請をした相続人は、その承認を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に提出して、その書換えを受けなければならない。
6 前項に規定する者は、第一項の承認をしない旨の通知を受けたときは、遅滞なく、被相続人が交付を受けた許可証を公安委員会に返納しなければならない。
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