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7号営業と8号営業は、そこで使用される機械や営業形態に似ている部分があるので、これの区別について誤解されることが多いようです。
前回のコメントで書いたように、7号営業は「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業(法2条1項7号抜粋)」であるのに対し、8号営業は「遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗・・・(法2条1項8号抜粋)」とあります。
どこが違うかと言いますと、7号では客に行わせる遊技方法が射幸心をそそるかどうか、という点に注目していますが、8号では、その店舗に置いてある遊技設備が「遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれ」があるかどうかに注目しています。
7号では遊技方法について、8号では遊技設備について語っているのです。
要するに、遊技方法が射幸心をそそるおそれがあるのなら7号となります。射幸心をそそる遊技は「大人の遊び」であって、子供が立ち入ってはよろしくないから18歳未満立ち入り禁止となります。「そそるおそれ」と言っていますから、ほんの少しでも射幸心をそそりそうな部分があれば、それは7号に該当するのだということです。
8号の場合では、まったく射幸心をそそるつもりはないけれど、でもその遊技設備を利用すれば「射幸心をそそるおそれのある遊技」をさせる営業に転換できる、そういう遊技設備を設置するなら8号営業の許可が必要ですよ、という意味になります。さらに括弧書きで、(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)とあります。8号に該当する遊技機かどうかを判別するのは一般人に難しいし、線引きがあいまいですから、規則で限定することにしました。
こうしてみると、8号営業とは一切射幸心をそそってはならない営業であるということです。もし射幸心をそそるなら、それは大人の遊びであって、7号営業の許可が必要で、子供は立ち入りできません。
それならUFOキャッチャーのようなゲーム機(クレーン式遊技機)の場合は景品が目当ての遊技だから射幸心をそそるじゃないか、でもゲーセンに置いてあるじゃないかと疑問に思いますね。
クレーン式は目当ての賞品を遊技として獲得するゲームです。これは射的や輪投げと基本的によく似ていますが、射的と輪投げは7号営業の許可をとります。法律を見る限り、クレーン式ゲームをさせる営業は7号該当とするのが妥当でしょう。しかしUFOキャッチャーが大手ゲームメーカーの製品としてゲームセンターに短期間のうちに普及し、しかももっぱら子供を対象としたゲームであったこともあって、行政の判断が遅れてしまったのではないかと思います。
結局のところ、警察庁の解釈基準として「おおむね800円以下のものであれば提供」しても構わないということにしました。法律的には矛盾する部分があるから政令や規則で定めるわけにはゆきません。行政解釈とするしかないでしょう。ところがこの解釈を拡大して、800円以下のものならどんなゲームの景品であっても提供しても違法ではない、という間違った解釈をする営業者が増えてしまいました。800円どころか、もっと高額の賞品をゲーム結果に対応して交換しているゲームセンターを良く見かけます。もちろん違法営業となります。
ゲームセンターは子供が出入できるという意味では、風俗営業の中では特殊な位置づけになっています。少年非行の防止の意味もあって、昭和59年の法改正で追加された営業です。ほかの風俗営業では、18歳未満の立入はできないのです。だからゲームセンターの賞品提供は一切できないのが原則であって、行政の特殊な解釈によって、クレーン式ゲームの遊技対象としての賞品だけがおおむね800円以下なら問題にしないという取扱になっているだけなのです。しかしながら、クレーン式だけが特別扱いということでは整合性がとれません。射的や輪投げはもっぱら子供の遊びでしょうから、8号営業として許可をとった方がよい場合があると思うのです。ですから射的や輪投げについても、遊技の目的である賞品として800円以下のものであれば、これを提供するのに8号営業でも構わないという取扱をするのが現実に合うはずですが、現状の法理論としてはありえないことです。
クレーン式の専門店と射的場との間にどれほどの違いもないと思いますが、いずれ制度をすっきりしてほしいと思います。
何度も言いますが、スロットやパチンコ機、その他のテレビゲーム機等の遊技結果に応じて賞品を提供する行為は、明らかに射幸心をそそるおそれありと言えますから、7号営業で無い限りは違法だということです。
クレーン式は、遊技の中で賞品を獲得することが醍醐味なので、「射幸心をそそる営業」の対象から、かろうじてはずされていると考えるべきでしょう。
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