著作権の基本その4

著作権による利用の制限

著作者と著作権者の違い

 著作権は作者が「もっと作品をつくりたい」という気持ちを高めるためにつくられた財産権です。財産権は財産そのものと言ってもよいでしょう。

 「家を買った」と言えば、法律的には「家と土地の所有権を買った」ということになり、所有権が財産だということになります。

 著作権も同様に財産ですので、財産として処分できます。たとえば他人に売ったり担保にしたり、相続することもできます。

 著作者は著作物を創作したときにたくさんの権利を手に入れていますが、そのうちの一種が著作権です。

 著作権は最初は著作者に帰属していますが、著作者が著作権を他人に譲渡してしまえば著作者には著作権は残りません。

 そして著作権を譲り受けた人は「著作権者」になります。

著作権譲渡の図

 

 

 

 

 

 


このように、著作者著作権者は別々の人間である場合があります。

 著作者としての立場は永遠に変りませんが、著作権者としての立場は転々と移動することがありえます。「著作権者ではない著作者」、「著作者ではない著作権者」が存在します。

 

著作権は権利の束

 下記の表のとおり、著作者は著作物を作ったときには「著作権」「著作者人格権」「補償金請求権」の3種類を持っていて、それらはさらに小さな権利に分かれています。
著作権の場合は10個以上の権利に分かれているため「権利の束」と呼ばれることがあります。
これらの小さな権利はそれぞれ独立した権利ですので、それぞれ財産として処分することができます。

 

著作者の権利の一覧

著作者
の権利

 著作者人格権

公表権(18条)

氏名表示権(19条)

同一性保持権(20条)

 著  作  権

複製権(21条)

上演権・演奏権(22条)

上映権(22条の2)

公衆送信権等(23条)

口述権(24条)

展示権(25条)

頒布権(26条)

譲渡権(26条の2)

貸与権(26条の3)

翻訳権・翻案権等(27条)

二次的著作物利用権(28条)

補償金請求権

私的録音録画補償金請求権(30条2項)
教科書等掲載補償金請求権(33条2項)
教育番組放送補償金請求権(34条2項)
試験問題複製補償金請求権(36条2項)

ビデオ等貸与補償金請求権(38条5項)

 

もし作品を勝手に利用されたら

 日本の法制度では迷惑なことをすると、国家権力によって二種類の方法で責任を追及できます。kora

民事責任の追及

作者(著作権を持っている人)自身が
・侵害の停止又は防止を請求することができる。
(著作権法第 112条)
・損害賠償請求できる。(民法第709条)

☆詳しくは「著作権侵害の民事責任」へ

 

刑事責任の追及

捜査機関が犯罪として処罰してくれる。
・10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金に処する。
(著作権法第 119条 但し、親告罪)

☆詳しくは「著作権侵害の刑事責任」へ。

☆親告罪については「親告罪のこと」へ

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