絵は誰のもの? その3

先生の願い

ファイエット先生が語るには、ダルマロはむかし、先生の一番弟子だったのです。

そしてファイエット先生の絵と、うりふたつの絵を描けるようになりましたが、ある日、先生はダルマロに 「もう私の絵を描くのはやめなさい。」と言いました。

童話の挿絵 印刷機
先生の言葉に腹をたてたダルマロは、先生のもとを飛び出し、となりの国で発明された印刷機を買って、ファイエット先生の絵をまねては、印刷して売るようになりました。

そのことがあってから、先生は絵を描くことをやめてしまい、たくさんの弟子の中から、おさなかったランジェロだけを引き取って、森の奥で暮らしていたのでした。
これまでの出来事を話し終えると、ファイエット先生は、最後にこう言いました。

「私はまずしくてお前しか弟子にしてやれなかった。しかし、たくさんの若者が画家になって、たくさんの人がそのすばらしい絵を見れる世の中になってほしい

のだ。どうかダルマロと一緒に、私の願いをかなえておくれ。」

やがて先生は静かに息を引き取りました。
ランジェロはかなしみをこらえながら、街へかえってゆきました。

童話の挿絵 病の先生

 

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「学ぶ」とはどういうこと?

3-A 「上手な絵」と「個性のある絵」の違いはなんでしょう。

3-B 絵を学ぶということは、どういうことなのでしょうか。「学ぶ」という言葉の由来は「真似ぶ」という古語から来ているという説があります。

3-C ファイエット先生が願ったように、たくさんの作品を見ることができる世の中になるためには、どうしたらよいのか考えてみましょう。