| F01 結婚式の映画音楽
A、 式場が業務の一部として、つまり顧客へのサービスとして音楽を提供する場合は、著作権者(正確には演奏権者)からの許諾を得る必要があります。実際に、ホテルの結婚式場や宴会場などはJASRACとの契約により、合法的に音楽を使用している場合がほとんどです。 個人が主催するイベントのために市販CDを用いて音楽を流す場合も、参加費をとっているのであれば演奏権者から許諾をとるべきです。 原則として営利目的で音楽を利用する場合には許諾が必要ということになります。 では新郎新婦自身が結婚式で曲をピアノ演奏する場合もこれに当てはまるのかというと、これは難しいところです。新郎新婦にとって結婚式は営利目的ではなく、式の中で市販の楽曲が歌われたり演奏されたりしても、それが参加者自身が準備して行うことまで許諾の対象とするのは現実的ではないような気がするからで、式場管理者がサービスで曲を演奏することとは別として扱うべきではないかと思います。たとえば友人が「てんとう虫のサンバ」をアカペラで歌ったからといって権利うんぬんの話を持ち出すのは無粋だと思うのです。 BGMとして音楽を使用した結婚式のビデオを参加者に配布する場合には、音楽を複製したものを人に渡すことになりますので、やはり許諾が必要となる可能性があります。個人的に使用する目的で複製することは良いのではないか、と思われるかもしれませんが、著作権法30条(私的使用について)は、自分が使用する目的での複製しか認めていません。他人にプレゼントするための複製は原則として許諾が必要なのです。 しかし、こういったケースは悩むところです。有名人の結婚式でもないのですから、ごく普通の結婚式で、出席者が数十人程度の規模なのでしたら、このような場合にまで著作権者の許諾が必要だと考えるのは、行き過ぎではないかという主張もありえるからです。
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